筆記具にも「格(ランク)」ってあるの?どの筆記具を使うのが正解?|書道FAQ

こんにちは。鎌倉市長谷の書道教室・書家 篠原遙己(しのはらようこ)です。

「お手紙を書くときに何で書いたらいいの?」

生徒さんや友人から、かなりの頻度で質問されます。

今回はおススメの筆記具もご紹介しながらお話ししていきますね。


もちろん、筆記具にも格(ランク)があります!

お手紙を書くときなど、相手に失礼のない筆記具を選びたいですね。

格(ランク)が上の筆記具から順にご説明します。

毛筆

目上の方にお渡しするもの、儀式的なものには毛筆が最適です。
式典での「祝辞」や「答辞」などを書くときも毛筆です。
だた素人にはハードルが高いかもしれませんね。

筆ペン

毛先は人工毛(ナイロンなど)がほとんど
毛先が固いものが多く楷書は書きやすいと思います。
一方で、連綿(文字と文字が繋がっている)は書きづらいです。
繰り返し使っていくと慣れてくるはずです。

おススメの筆ペン

ぺんてる筆 極細(FL2F)

万年筆

私は手が大きく、筆圧も強いので、個人的にはペン先も軸も太めの物が好みです。

おススメの万年筆

手の大きさや筆圧によって使いやすいものが違うので、実物で試し書きして選ぶ

ゲルインクペン

書き心地が滑らかでインクの発色が良い

ある程度の速乾性があり、乾くと耐水性で滲みにくい

おススメのゲルインクペン

ゼブラ サラサクリップ

※ペン先の太さは用途によって変えてみて

ゼブラ サラサクリップは公的書類や入園・入学願書を書くときにもお勧めです。
私はペン先の太さは、用途や書く文字の大きさによって変えています。

例えば、葉書の宛名書きの時、相手の名前は0.5~0.7mm、相手の住所は0.4~0.5mm、自分の住所と名前は0.3mmと言った感じで使い分けしています。

こんなに書きやすいのにコストパフォーマンスも抜群に良いです。

水性・油性ボールペン
  • 水性ボールペン
    →滲みやすく、染料インクだと水に濡れると滲む
  • 油性ボールペン
    耐水性はあるが、ペン先にインクが溜まりやすい。書いた文字が擦れると紙が汚れる。
鉛筆・シャープペンシル

基本的には「下書き用」です。消しゴムで消したり直したり出来てしまうので証拠能力もないですよね。
自分用のメモ書きなら問題ありませんが、誰かにお渡しするものであれば避けましょう。

私は濃い目の芯が柔らかいものを好んで使っていて、シャープペンシルも鉛筆並みに芯が太いものを使っています。

おススメの鉛筆

三菱鉛筆 ハイユニ

※4B以上だと、ハネやハライ、濃淡もしっかり出ます


誰かに渡すものであれば、最低「4.ゲルインクペン」以上の格の筆記具を選びましょう。

自分用のメモ書き程度なのか、お手紙、公的書類など、用途によって筆記具を使い分けるのはもちろんですが、インクの色にも気を配ってみてください。


昔の書物を見ると句読点がないのはご存じですか?

句読点は、明治時代に「句読法案」が公的に定められました。

「文章を読みやすくする」ために使われるようになったものです。

句読点を使うという事は・・・
  • 「あなたは句読点がないと読めない」と相手を下に見ている
  • 「区切る」を連想させる

上記のことから、目上の方にお渡しするものや、式典での「祝辞」や「答辞」などを書くときに、句読点は使わないようにしましょう。

また年賀状、結婚式の招待状などにも使うのもNG!

自分の子供や後輩への手紙なら句読点を使うのもあり。

最近、若い世代でLINEのメッセージに句読点をつけない人が増えていますよね。

句読点を付けることで印象がきつくなってしまったりするのが理由のようですが、理由はちょっと違いますが、句読点を付けないのは、あながち間違っていないな。と思っています。

万年筆、ゲルインクペンを使うときは、またはブルーブラックのインクを選んでくださいね。

筆、筆ペンを使う場合は、もちろん黒!

ただし、不祝儀袋は薄墨がベストですね。

お手紙を封書(びんせん)で貰った時、お返事はどうしていますか?

基本的には頂いた形式と同じものを使ってお返事します。

葉書をいただいたら葉書、巻紙だったら巻紙と言うように、出来るだけ早めにお返事を書きましょう。

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子供・大人を問わず、どなたでも大歓迎です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

湘南鎌倉市長谷の女流書家:篠原遙己(しのはらようこ)

この記事を書いた人

篠原遙己

鎌倉市長谷にて書道教室を開講しており、人前で自信を持って字を書ける、美文字のコツをお伝えしています。出張レッスン、美文字講座など外部書道講師としてのご依頼も大歓迎です。また、招待状宛名書きなどの筆耕、謝辞・祝辞・入学願書等の代筆、書作品のご依頼も承ります。